ストレージ設計⑦

スペアディスクの決定

<ポイント>

  • ディスクに障害が起こった場合に、スペアとして何台のスペアディスクドライブを用意するか?
  • スペアディスクが1つだと、2つ以上のディスクに障害が発生した場合にデータを守れない


たとえRAID設定ができるディスク装置を購入しデータロスを無くしたとしてもハードウェアである以上ディスクドライブは壊れるものです。スペアディスクはストレージ筐体内のディスクドライブが壊れた場合にその代わりとなりデータを守る役目をするものであす。ほとんどのストレージ機器は、ディスクドライブ1つが壊れた場合にその壊れたディスクドライブ内部に保存されていたデータをミラーリングされたディスク(RAID1)、もしくはパリティデータ(RAID5)から復旧、もしくは予防的にスペアディスクに書き込む方法でデータを守っています。


そのスペアディスクドライブをストレージ筐体で何本設定するのかを決定します。通常、スペアディスクは何本でも設定できるのですが、ストレージ筐体内のディスクが障害とならない限り使われることのないものである。最大何本までのディスクドライブ障害に耐えられる構成とするのかをここで決めたい。


ディスクドライブ全体の本数が多ければ故障率もあがることになるのでホットスペアディスクの本数が多くしたほうが無難です。文章中にホットスペアディスクと記述しましたが、特別なディスクドライブではなく、通常のディスクドライブをホットスペアとして設定するものであるということも合わせて覚えておきたいポイントです。
障害が起こらなければ使わないディスクドライブである。データの重要度も考慮し、何本までのディスクドライブ障害に耐えられる構成とするのか決定しましょう。


一般的なディスク装置が1筐体に14〜15ディスクドライブ搭載できるものであるので、その筐体1台につきスペアディスク1本という計算がわかりやすいと思う。これであればどのディスクがスペアディスクであるのか管理するのも簡単だと思う。もしバックアップ専用ディスク装置の位置づけであれば2,3筐体に1スペアディスクでも問題ないと思う。前述したが、保存されるデータの重要度に応じてスペアディスクの本数を計算するのが良いです。


次回は、アプリケーションを考えてみましょう。ステップ⑧です