iSCSIは使えるかも

7月28日のブログでiSCSIはどこへ行ったのかiSCSIはどこへ行った? - 誰かに任せておけないストレージという内容をまとめました。iSCSIとはどういったものか、また、まだ一般的に普及していない技術であるということを書きました。


よく考えてみるとiSCSIも使えるなぁと思うことがありまして、追加でまとめてみようかと思いここに書いています。人によりストレージやサーバに対する考え方が異なるのでなんとも言えませんが、ストレージエンジニアひとりの声として、フィードバックがあればコメントいただければと思います。


iSCSIはファイバチャネルに比べればまだ普及していない技術です。前回も記載しましたがSCSIデータをIPに載せて送ることができる技術でIBMCiscoが3,4年前に高らかに発表していた技術です。当時は、iSCSI専用のHBAも売り出されており、FCに代わるストレージ転送技術として考えられていました。まだ一般的にどの顧客でも使われている技術というわけではないですが、バックアップ専用ディスクやアーカイブ転用ディスクとして構築費用が安価なことを材料に導入されているお客様が多いようです。


最近のx86サーバなどは標準でGbitのポートが2ポート付いています。1ポートをデータ用に使い、もう1ポートをストレージアクセス、またはバックアップ用として使うことがあるようです。サーバ標準で搭載されているポートだからこそ案件で余分なオプションを購入しなくても導入できるという手軽さが受けているようです。


また、Windows 2003 R2では、iSCSIストレージ上にブート領域を置くiSCSIブートもサポートされています。内蔵のディスクドライブではなく外部ストレージのブート領域を置くことで、万が一そのサーバに障害が発生した場合でもiSCSIブートの領域を他のサーバに接続させるだけで、そのサーバを復旧させることが可能になります。FCスイッチやHBAなどファイバチャネルの高価な製品を購入することなくiSCSIブートや早期復旧システムが構築できることはシステム管理者にとって非常に嬉しいことです。

これからはユーザ側からiSCSIを盛り上げて、より多くの製品がiSCSI対応となることを進めていく必要があるかもしれません。